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貴金属ナノ触媒による酸化浸蝕劣化過程のその場観察 〜電極触媒の劣化機構の解明に大きく貢献〜


 本研究成果は、7月4日(東京;東大武田ホール)、7月11日(名古屋;愛知県産業労働センター(ウインクあいち))及び7月25日(大阪;大阪大学中之島センター)に開催するJFCC/2014年度研究成果発表会で発表いたします。


 この成果は、名古屋大学超高圧電子顕微鏡施設との共同研究の結果得られたものです。 
本研究では、固体高分子燃料電池で利用されている触媒電極の劣化機構解明を目的として、環境電子顕微鏡を用いたナノスケールその場観察により解析を行った。

 触媒電極としては白金ナノ粒子を担持したカーボンブラックが広く利用されているが、白金は貴金属でありその使用量の削減が実用上大きな課題である。使用量削減の手段として触媒電極の長寿命化も一つの解としてあり、原因である触媒表面の被毒、ナノ金属粒子の凝集・肥大化や炭素担持体の崩壊などのメカニズムを明らかにする必要がある。

 我々は貴金属ナノ粒子の凝集メカニズムを明らかにすることを目的とし、環境電子顕微鏡による動的観察から加熱酸化雰囲気下での貴金属ナノ粒子の挙動を解析した。モデルサンプルとして多層カーボンナノチューブへ担持した数種類の貴金属ナノ粒子を観察対象とした。これら材料について~350。Cで、2Paの酸素を導入した場合の変化を観察したところ、酸素共存下で粒子が大きく移動し、それぞれが凝集する様子が確認された。また貴金属ナノ粒子が移動した跡としてナノチューブが浸蝕されている状態も確認され、貴金属の酸化触媒機能によって接触部分で酸化反応が進行した結果、炭酸ガスとして担持炭素が消費されていることも推測された。今回観察されたナノ貴金属の大きな移動挙動はこれまでに観察例がなく、今後より詳細な解析を進めることにより電極触媒の劣化機構が明らかになっていくことが期待される。

 なお、この貴金属ナノ粒子の炭素材料酸化その場観察については、成果発表会にて詳細を報告する予定です。

[ 用語説明 ]
環境電子顕微鏡:対象試料をガス中に保持したまま観察することが可能な電子顕微鏡。通常の電子顕微鏡では真空中で試料が保持されガス中での観察不可能であるが、環境電子顕微鏡では試料近傍のみにガスを封じることにより観察を可能としている。
触媒電極:燃料電池において利用される電極。触媒機能を有する貴金属ナノ粒子と電気伝導性をもつカーボン材料により構成されアノード、カソードそれぞれを構成する。



環境電子顕微鏡試料室の模式図
(L:隔膜方式、R:差動排気方式)


0 sec(O2導入直後)
20 sec
40sec
60sec

多層カーボンナノチューブに担持した白金ナノ粒子の触媒酸化挙動
(図中のバーは10nm)

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