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理論計算を用いたイオン伝導体を安定化させる添加元素の効率的探索とその実証に成功 〜新材料開発へのマテリアルズインフォマティクスの適用〜

本研究の【概要詳細

1.現状
 燃料電池や酸素センサーに利用される酸化物イオン伝導体(注1)は、元素添加によりイオン伝導性や安定性などの特性を制御できることが知られています。しかしながら、添加元素の種類・組合せの探索には試行錯誤的な実験が必要で、多くの時間を要していました。そのため、より効率的な新しい材料開発手法が求められていました。


2.本研究の成果
 ファインセラミックスセンターの設樂研究員らは京都大学・NIMSと共同で、材料と情報科学の融合であるマテリアルズインフォマティクス(注2)を活用し、第一原理計算(注3)と実験を組み合わせて高安定性・高イオン伝導体の開発に成功しました。本研究では、安定性に課題があるBi2O3を対象としました。まず、網羅的な理論計算によりデータベースを作成し、Bi2O3を安定化する元素を探索しました。その結果、ニオブ(Nb)とタングステン(W)という元素が安定化に有効であることを見出しました(図1(a))。これらの予測を基に試料を合成し、想定通り長時間安定性を実現することに成功しました(図1(b))。

図1. (a)理論計算による添加元素の効果。
(b)500℃におけるイオン伝導度の時間変化。
本研究で合成したBi2O3は100時間後もイオン伝導度を維持していることがわかる。


3.今後の展開
 本成果を基にし、マテリアルズインフォマティクスによる短期間での材料開発に関する研究を進めていきます。本研究のような材料設計手法は汎用性が高く、電池材料や誘電材料・磁性材料など幅広く適用が可能であり、新材料開発の超高速化が期待されます。

※本成果は2017年4月25日に米国物理学協会誌「Chemistry of Materials」電子版に掲載されました。

※本研究の一部は、JSPS科研費新学術領域研究「ナノ構造情報」(課題番号25106005)、JSPS科研費「基盤研究A」(課題番号15H02286)、JSPS科研費「特別研究奨励費」(課題番号12J02608)およびJST「情報統合型物質・材料開発イニシアティブ (MI2I)」の一環として実施した結果から得られた成果です。


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研究担当者
ナノ構造研究所 計算材料グループ 設樂 一希

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