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環境電子顕微鏡により触媒酸化反応の直接観察に成功
〜排ガス内粒状物質の分解メカニズム解明へ前進〜

本研究の【概要詳細

1.現状
 ディーゼルエンジンの排気システムには、粒状物質(PM 注1)を捕集するディーゼルパーティキュレートフィルター(DPF 注2)が装備されています。フィルターに捕集されたPMは定期的、もしくは連続的に燃やされて二酸化炭素ガスなどに分解されますが、それを効率良く行うために開発されたのが『触媒担持型のフィルター(CDPF 注3)』です。PM分解効率は実質上の燃費に直結するため、省エネ化の観点からは更なる触媒の高性能化が求められています。そのためには反応メカニズムの理解が重要ですが、現状では十分な知見が得られているとは言えません。特に、触媒粒子は光学顕微鏡では観察できないほど小さいため、電子顕微鏡による観察が有効と考えられますが、通常の電子顕微鏡では試料が真空におかれるため、ガスが試料の周りに存在する環境で触媒反応を直接観察することは不可能でした。


2.本研究の成果
 この度、JFCC、名古屋大学、(株)日立ハイテクノロジーズにより共同研究を行い、ガス環境での観察が可能な環境電子顕微鏡(E-STEM 注4)という特殊な装置により、PM分解モデル反応の直接観察に成功しました。今回はPMを模擬したカーボンナノチューブ(CNT)に直接白金触媒をのせるといったシンプルなモデルを用いることで、侵食方向に関する興味深い現象までもが見いだされました。10万分の1気圧という希薄な酸素環境下では表面層がそがれるようにCNTが浸食されますが、わずかながらに酸素が増加(10万分の4気圧)すると触媒粒子はCNT内部にむかって浸食していくことがわかりました。(詳細は次ページ以降で説明)。
図1:酸素の圧力に応じた白金触媒浸食方向の変化


3.今後の展開
 本成果の解析結果を基に、これまでの研究では明らかとなっていないPM触媒酸化メカニズムについて研究を進めていく予定です。詳細な理解が進むことにより、より高効率な触媒設計が可能となり、よりクリーンなディーゼルエンジンの実現が期待されます。

※本成果は2018年2月1日にWiley VCH「ChemCatChem」電子版で公開されました。
※本研究は、JFCC先端技術育成研究として実施した結果から得られた成果です。


本研究の詳細はこちら
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研究担当者
ナノ構造研究所 環境電子顕微鏡グループ 吉田要

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