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高感度電子線ホログラフィーを用いて、GaNナノワイヤー内部のドーパント分布の観察に成功
〜次世代デバイスの評価技術確立の貢献〜

本研究の【概要詳細

1.現状
 窒化ガリウム(GaN)ナノワイヤーは、直径:1 μm以下と非常に小さな結晶ですが、結晶中の歪みが小さく、結晶欠陥も少ないため、次世代デバイスの材料として、近年、盛んに研究が行われています。GaNナノワイヤーをデバイスとして使用するには、結晶中に不純物(ドーパント)を設計どおり分布させる必要があります。結晶中のドーパント分布を高分解能で検出する方法として、透過電子顕微鏡(TEM)がありますが、TEM像のコントラスト変化を読み取ることでドーパント分布をとらえるのは困難でした。そこで、ドーパント分布に起因した電場をとらえられる電子顕微鏡法の一種である電子線ホログラフィー注1での検出を試みました。しかし、検出感度と空間分解能が不十分であるため、微小な結晶であるGaNナノワイヤー中の微弱かつ微少領域に形成されている電場を検出することはできませんでした。


2.本研究の成果
 JFCCでは、従来の電子線ホログラフィーと比較して、検出感度を3倍、空間分解能を8倍にした位相シフト電子線ホログラフィー注2を独自開発し、ドーパント分布の検出を試みました。図1(a)にTEM像、(b)に位相シフト電子線ホログラフィーで取得した位相像を示します。(a)TEM像ではドーパント分布を反映したコントラストの変化を確認できませんでしたが、(b)位相像ではドーパント分布を反映したコントラストの濃淡がはっきりと確認できました。

図1 GaNナノワイヤー     【試料提供:名古屋大学】
(a)TEM像
(b)位相シフト電子線ホログラフィーで取得した位相像


3.今後の展開
 さらに、研究を続けていくことで、GaNナノワイヤー中の電位分布の評価が可能になり、デバイスを評価するうえで非常に強力な解析手法になる可能性があります。また、今回開発した技術は、他の半導体材料などへの応用も期待できます。


※本研究成果は、下記に開催の2018年度JFCC研究成果発表会で発表しました。
  7月6日(金)(東京会場:東京大学武田先端知ビル武田ホール)
  7月13日(金)(名古屋会場:愛知県産業労働センター(ウインクあいち2F、5F))
  7月20日(金)(大阪会場:梅田スカイビル(タワーウエスト36F))
※本研究の一部は、科学技術振興機構(JST)愛知地域スーパークラスタープログラムにて実施したものである。


本研究の詳細はこちら
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研究担当者
ナノ構造研究所 環境電子顕微鏡グループ 仲野靖孝

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