2019年度

JFCC研究成果集

新時代の扉を開く革新的・材料開発/解析技術

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T-7
2019

高温過熱水蒸気処理技術


技術のポイント

過熱水蒸気を用いた各種セラミックス成形体の高速脱脂やCFRP廃材からの
炭素繊維回収が可能

※過熱水蒸気とは、空気と比較して高速かつ均一加熱が可能な沸点以上の水蒸気

保有技術・設備

バッチ式高温クリーン
過熱水蒸気処理装置の仕様
処理雰囲気 過熱水蒸気中
  N2、O2、CO2、Arガス等
  の添加が可能
最高使用温度 800℃
最高昇温速度 10℃/min
処理容積 250×250×250mm
4段まで多段積み可
 (高さ40mm間隔)
・La1-xSrxMnO3+dヒータを使用する
ことで、ヒータ成分の揮散に伴う
処理室内の汚染を抑制


処理例

セラミックス成形体の高速脱脂
Al2O3モデル成形体 脱脂処理温度 焼結温度
・Φ120×H120mm
・CIP成形:100MPa
・700℃×1h ・1540℃×2h
脱脂雰囲気 過熱水蒸気 大気(比較)
昇温条件 16h 136h
(200hで、き裂なし)
焼結体
の外観
き裂なし
き裂有り
CFRPからの繊維回収
CFRP:50×15×1mm [綾織,4層]
・PAN系繊維:A(繊維比率= 47vol%)
・樹脂:PA66
処理前
過熱水蒸気処理後(500℃,10min)



適用分野

・樹脂バインダーを用いた厚肉・複雑形状成形体や積層コンデンサなどの金属を含む
 成形体の高速脱脂が可能
 (酸素分圧制御による被処理材の酸化抑制)
・CFRP廃材のリサイクル処理



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