2020年度

JFCC研究成果集

マテリアル革新力を支える新材料開発と先端解析技術

1研究成果 / 革新複合材料・機能材料

R-8

2020

窒化アルミニウムのレーザー焼結

課題

・窒化アルミニウム(AlN)は代表的な共有結合性化合物で、難焼結性である。

・熱伝導に優れるAlNは、電子デバイス等への広範な応用が期待されるが、低コスト化や複合化のためには、従来の窒素加圧焼結に代わる新しい製造プロセスが必要

解決手段

・短時間焼結が可能なレーザー焼結をAlNに適用

  ①液体窒素中でのAlNの焼結

  ②焼結助剤としても機能するAlN用レーザー吸収助剤の開発

成果・新規性

・液体窒素中に置いたAlN圧粉体に約1分間レーザーを照射することにより、AlNを焼結できることを見いだした。(助剤なし、窒素加圧なし)

・酸化物系焼結助剤を熱処理して得られた「レーザー吸収助剤」を添加すると、AlNのレーザー焼結が容易に進むことを見いだした。

①液体窒素中レーザー焼結
②レーザー吸収焼結助剤

期待される市場・応用

・AlN基板のインライン焼結プロセス

・低融点材料との複合化による新規高熱伝導材料

謝 辞:本研究の一部は、住友化学株式会社との共同研究で実施されたものである。