2022年度

JFCC研究成果集

新時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

1研究成果 / 革新環境材料

R-2

2022

SDGs9

環境遮蔽膜中の物質移動機構の​体系的理解

SDGs9

アピールポイント

耐熱性酸化物膜の環境遮蔽性を支配する因子の抽出
【技術シーズ:酸素透過試験による物質移動機構解析】

課題

・耐熱部材を保護する環境遮蔽膜中の物質移動を制御することで、耐久性の大幅向上が期待​​

・しかし、材料毎の理解にとどまるため、得られる情報の活用が限定的​

解決手段

・​耐熱性酸化物膜の酸素透過試験により、物質移動パラメータを取得

・高温の酸素ポテンシャル勾配(dµO)下に曝された酸化物膜中の粒界を介した構成イオンの移動に及ぼすdµOの影響を体系的に理解​

成果・新規性

・粒界拡散が支配的な酸化物において、表面近傍のイオン輸率(ti)が小であるものほど、dµO印加により、表面近傍の構成イオンの移動をより強く抑制​

・表面/空間電荷層の形成により、表面近傍におけるイオン移動の駆動力が変化​

酸化物イオンの粒界拡散係数(DO_gbδ)と
イオン輸率の関係(1400 ℃)
表面/空間電荷層を形成した状態での
​電気化学ポテンシャル(ηi)の模式図

期待される市場・応用

・電気化学ポテンシャル障壁を活用した保護膜設計

・適用例:次世代航空機エンジン、発電用タービン、各種熱処理炉等の高温過酷環境下で使われる耐熱部材

発表文献

T. Matsudaira et al., Acta Mater., 151 (2018) 21-30.
T. Matsudaira et al., J. Eur. Ceram. Soc., 41 (2021) 3150-3160.​

謝 辞:本研究の一部は、JSPS科研費新学術領域研究「機能コア科学」(JP19H05792)および文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム(課題番号JPMXP09A19UT0035)の支援を受けて実施されたものである。