2022年度

JFCC研究成果集

新時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

5研究成果 / プロセスインフォマティクス

R-30

2022

SDGs9

不均質成形体焼結時の変形と​内部応力の数値計算

SDGs9

アピールポイント

焼結過程の変形/内部応力を計算する基礎研究
【技術シーズ:DEM、MC解析とFEM弾性解析】

課題

・​粉体を積層するデバイスが小型化することで、粉体層が薄く、粒子数が少なくなるため、局所領域の焼結挙動の理解が重要

・粉体充填の不均質性に起因する焼結時の変形/内部応力に関し知見が不足

・従来の数値計算手法では焼結プロセス設計に十分に活用することが困難

解決手段

・Discrete Element Model(DEM)を用いた初期焼結収縮計算に表面拡散を反映するアルゴリズムに実装​

・DEM法を用いた初期焼結計算結果を基にした有限要素法(FEM)弾性解析​​

・弾性を考慮したMonte Carlo(MC)モデルの開発とFEMによる弾性解析​

成果・優位性

・DEMに表面拡散項を導入 → 昇温過程を反映した計算が可能​

・DEM解析情報をFEMに反映 → 粒子間に働く応力評価が可能

弾性を考慮したMCモデル → 不均質焼結体の変形過程を評価可能

期待される市場・応用

・熱環境にさらされる粉体層:ダイボンド材、全固体電池など​
→ 焼結プロセスの設計、熱環境下での変形予測​

・残留気孔が性能を大きく低下させる光学焼結材料など

発表文献

T. Matsuda, Comput. Mater. Sci. 196 (2021) 110525.​​