ご挨拶
一般財団法人ファインセラミックスセンター
理事長 伊勢 清貴
JFCCは1985年に設立されて以来、ファインセラミックスを主とする材料の開発・評価において、常に先頭を走ってきました。その中で、2007年には、それまでの「材料技術研究所」に加え「ナノ構造研究所」が設立され、より広い領域の素材の研究・開発で、ますます世の中に貢献できる体制となりました。2025年で40周年という節目の年を迎えることができましたのも、関係各位の一方ならぬ、ご支援ご協力と諸先輩方のご努力の賜と敬意を表しますと共に、心より感謝申し上げます。
時代は進んでいくわけですが、昨今の我々を取り巻く環境は、異常気象や自然災害を含め、政治・経済・社会が複雑に絡み合って、地球規模の多くの課題を抱え、揺れ動いています。そして、その振れ幅と先行きの不確実さ、不透明さはますます大きく、そして濃くなっているように感じます。このような新たな時代に望まれ、従来にはない高度な特性・機能を有する新素材を求めて、研究開発を進め、社会に貢献することが中長期の視点で見たJFCCのビジョンであります。
研究開発の科学技術、その基礎は測定や観察を基本とした実験科学から始まっており、数学と共に発展した理論科学、そして計算機の進化と共に数値計算やシミュレーション等の計算科学へと発展し、現在はデータ科学、情報科学が当たり前に使われる時代になりました。新たな時代の新たな研究開発がその開発スピードを加速させるとともに、これまでの知識では到達が困難であった新たな解を生み出そうとしています。これらのデータ技術を駆使するとともに、最近では広く展開されてきているロボティクス等による材料合成を融合させ、またその結果を精緻に観察、解析することにより、広くかつ早く研究開発のサイクルを回していくことが、良い研究、新たな材料創生につながると思っております。
JFCCは全ての職員が各々の研究開発技術のプロフェッサーとして、チームワークよく研究を実施し、研究所の保有する科学技術が一体となったチーム力を発揮して、我々のビジョンの達成に挑戦し続けたいと思います。今後とも従来にも増して、一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
