2016年度

JFCC研究成果集

新たな価値を創出する革新材料開発と先端解析技術

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R-14
2016

新規機能性ウェーバー石型酸化物の理論計算


技術のポイント

ウェーバー石型構造を持つRE3TaO7(RE=La-Er,Y)の相安定性および電気特性を検討

基礎研究


背景
近年、優れた酸素イオン伝導体や光触媒などの候補材料として、ウェーバー石型構造を持つタンタレートが注目されているが、結晶構造の詳細はまだよくわかってない

目的
ウェーバー石型RE3TaO7RE=La-Er,Y)の安定結晶構造および電子構造を検討する

成果
(1) REのイオン半径が小さくなるほど、TaO6八面体の歪みが小さくなり、対称性が高いC2221相がより安定になる
(2) La3TaO7の場合、Pnma相が最も安定であるが、他の相とのエネルギー差が小さいため、室温では共存する可能性がある
REイオンのサイズによりRE3TaO7の物性が変わる


・手法: 密度汎関数理論(DFT)法に基づく第一原理計算(VASPコード、Phononコード)   
・評価: 絶対零度での格子エネルギーの比較
フォノン分散による格子安定性の解析
RE3TaO7の候補結晶構造
RE3TaO7相の格子エネルギー差と
REイオン半径の依存性
La3TaO7Pnma相のバンド構造



期待される適応分野
欠陥状態、拡散シミュレーションによる酸素イオン導電機構解析
電気伝導特性の向上へ貢献



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