2018年度

JFCC研究成果集

未来社会を創出する革新材料開発と先端解析技術

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R-9
2018

放射光X線トポグラフィによる
GaN単結晶基板貫通転位の検出と分類




課題
GaN結晶成長条件最適化や素子不良解析に必要な転位分類技術が未確立
⇒転位の種類が多種多様で分類困難
⇒広い面積にわたる非破壊での転位検出・分類が困難

解決手段
放射光X線トポグラフィによる正確かつ非破壊の転位検出・分類方法の確立
⇒GaNの刃状、らせん、及び混合転位を正確に分類可能

成果・優位性
(1) 等価な6方向g=11-26非対称回折およびg=0008対称回折を用い、刃状、らせん
および混合転位のバーガースベクトルの方向と大きさを正確に同定した
(2) 上記手法を市販GaN基板に適用し、広い面積(数mm□)全ての貫通転位を
非破壊で検出・分類することに成功した


実験方法 放射光X線トポグラフィ(KEK BL-3C)、X線波長0.9〜2.0Å、回折g=11-26、g=0008
検出器・画像撮影:PiNダイオード検出器、高性能CCD検出器、原子核乾板

広い面積のX線トポ像

等価な6方向g=11-26とg=0008で撮影したX線トポ像の比較



期待される市場・応用
・GaN結晶の転位低減
・GaN結晶加工・プロセスによる転位発生の評価
・GaNパワーデバイス・発光デバイスの不良解析と故障原因同定

発表文献
Y. Yao, Y. Ishikawa, et al., J. Electron. Mater. DOI: 10.1007/s11664-018-6252-3

謝辞 本研究は、科学技術振興機構(JST)愛知地域スーパークラスタープログラムにて実施したものである


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