プレスリリース

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掲載論文

本成果は2022年6月13日に米国化学学会「Nano Letters」に掲載されました。

著者:Shunsuke Kobayashi, Daisaku Yokoe, Yasuyuki Fujiwara, Kazuaki Kawahara, Yuichi Ikuhara, Akihide Kuwabara

タイトル:Lithium Lanthanum Titanate Single Crystals: Dependence of Lithium-Ion Conductivity on Crystal Domain Orientation

掲載誌:Nano Letters (2022)

DOI:10.1021/acs.nanolett.2c01655

本研究成果は東京大学との共同研究による成果であり、一部は、JSPS科研費JP19H02606、JP21K18196、JP22H04914、文部科学省マテリアル先端リサーチ事業(JPMXP09A21UT0037)として東京大学の支援、および防衛装備庁が実施する安全保障技術研究推進制度JPJ004596の助成を受けて行われたものです。また、本研究に用いた単結晶はトヨタ自動車株式会社のご協力によりご提供頂きました。

用語説明

※1 チタン酸ランタンリチウム

 組成式La2/3-xLi3xTiO3で示されるペロブスカイト型酸化物。酸化物系の中で高いリチウムイオン伝導度を示す材料である。

※2 固体電解質

 イオン伝導性を示す固体であり、リチウムイオン二次電池においてはリチウムイオンが伝導する。全固体電池では正極と負極の間に用いられ、充放電における各電極間のリチウムイオン交換の役割を担う。

※3 全固体電池

 一般的なリチウムイオン二次電池には液系の電解質が用いられている。全固体電池では、固体の電解質を用いることで、電池全体が固体の材料で構成されている。

※4 走査透過型電子顕微鏡法 (STEM)

 0.1 nm以下にまで収束した電子プローブを試料に照射・走査し、原子による散乱を利用して原子像を取得する電子顕微鏡法。

※5 電子線後方散乱回折法 (EBSD)

 料に電子線を照射したときに試料表面から発生する回折パターン(EBSDパターン)を利用して,電子線照射領域の結晶方位に関する情報を得る分析法。一般的に走査電子顕微鏡(SEM)と組み合わせて用いられる。

チタン酸ランタンリチウム

全固体電池の電解質に

2022年9月28日追記

日刊工業新聞 For Future 先端技術61に関連記事が掲載されました。

日刊工業新聞 For Future 先端技術61 転載許可 チタン酸ランタンリチウム 全固体電池の電解質に
2022年9月26日発行 日刊工業新聞 For Future 先端技術61 より転載(日刊工業新聞社から著作権利用の許諾を受けています)

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研究担当者
ナノ構造研究所 小林俊介(こばやししゅんすけ)