2021年度

JFCC研究成果集

脱炭素イノベーションをめざした革新材料開発/解析技術

1研究成果 / 革新環境材料

R-8

2021

SDGs9

レーザー焼結による緻密質・多孔質アルミナの作製

SDGs9

アピールポイント

レーザー加熱を用いた省エネ・短時間焼結プロセス技術
【技術シーズ:レーザー焼結】

課題

・セラミックスの焼結時間は、小型部材でも20~40時間必要

・局所加熱による肉盛などの付加加工は、セラミックスでは困難

解決手段

・成形体内部まで侵入するNd:YAGレーザーの利用

・低吸収材料の加熱を可能とするレーザー焼結アシスト技術

・高いレーザー吸収を示すレーザー焼結用各種粉体の開発

成果・新規性

・焼結時間を大幅短縮(電気炉加熱:20~40時間→レーザー加熱:1~2分)

・レーザー照射下での高速粒成長を利用した透明焼結体の作製

・粒界の選択的加熱による高強度多孔体の作製(従来製品の3倍の曲げ強度)

透明アルミナ焼結体
多孔質アルミナ焼結体の微構造と曲げ強度

期待される市場・応用

・光学材料(例えばシンチレーター)、分離フィルター

・耐腐食性コーティング、耐摩耗性コーティング

・セラミックスの付加製造技術

・セラミックス部材の表面改質技術、粒界制御技術

発表文献・特許

セラミックス, vol. 55, 7-9(2020). FC Report 38, 104-107 (2020).
特許第6754305号ほか

謝 辞:本研究は、住友化学株式会社との共同研究、総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「革新的設計生産技術」(管理法人:NEDO)で実施されたものである。