2023年度

JFCC研究成果集

GX時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

1研究成果 / 脱炭素

R-8

2023

SDGs7

高温水蒸気二相環境に曝された金属膜の酸化に伴う裏面からの水素放出

SDGs7

アピールポイント

金属膜の水蒸気酸化に伴い膜裏面から放出されるH2を定量
【技術シーズ:二相環境下における膜中の物質移動解析】

課題

・金属膜を高温水蒸気二相環境(膜の片面を水蒸気、その裏面を大気等)に曝した場合、金属膜の損傷が著しく促進

・その原因の一つとして、膜の水蒸気酸化に伴い生成する水素の関与が示唆

解決手段

・金属ウェハを高温水蒸気二相環境下に曝した際に、ウェハの裏面が曝されている環境中のガス分圧(H2、H2O、O2)を各種センサーにて測定​

・計測したガス分圧値を用いて、高温の曝露環境下の熱力学的平衡分圧を算出

・水蒸気導入前後の平衡ガス分圧差より、H2放出量をH2透過係数として算出​

成果・新規性

・SUS304ウェハを水蒸気二相環境下に曝した場合、ウェハ片面の水蒸気酸化に伴い裏面より水素が放出されることを確認

・水蒸気二相環境下におけるH2透過係数は、DRY-水素二相環境下の場合に比べて低い。

→ SUS304ウェハ上に形成した酸化スケールが、H2放出量の低減に寄与した可能性を示唆

実験方法 ・サンプル材種:SUS304 ・寸法:φ23x0.25 mm ・温度:800 °C

期待される市場・応用

・過熱水蒸気システムや水素利用システムを構成する金属部材(SOEC/SOFCのセパレータ、水素燃焼ラジアントチューブ、各種配管等)の損傷機構解析、損傷度予測、並びに、部材改良

・光ファイバーを利用した計測システムの光伝送損失の予測や耐環境性の向上