2023年度

JFCC研究成果集

GX時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

2研究成果 / 次世代電池

R-13

2023

SDGs7

全固体Naイオン電池のオペランドSEM-EDS観察

SDGs7

アピールポイント

新たな電子顕微鏡評価技術で全固体Na+電池の反応を観る。
【技術シーズ:オペランドSEM-EDS計測技術、機械学習】

課題

・全固体Naイオン電池は、低コストと高い安全性を兼ねる次世代蓄電池

・高性能な電池を開発する上で、電池反応を直接観察/評価できる技術が必要

解決手段

・全固体Naイオン電池をSEM内で充放電できる試料作製技術を開発​

・機械学習を用いて、EDSスペクトルから効率良くNaの信号を取得し画像化​

・オペランドSEM-EDSを用いて、充放電中におけるNa分布の変化を可視化​

成果・新規性

・オペランド観察用の全固体Naイオン電池を、イオン研磨装置を駆使して作製

・SEM-EDSを用いることで、正極-固体電解質-負極全域にわたって充放電中の元素分布を観察することに成功(Na以外の電池にも展開可能)

・機械学習により、EDSスペクトルから真の信号を取得し、Na分布を画像化することで、充放電中の正極と負極内部のNa濃度変化を観察することに成功

全固体Naイオン電池(対称セル)の光学顕微鏡像
(イオン研磨装置により平滑化した面)
充放電中におけるNa分布(表面)の増減変化

期待される市場・応用

・低コストと高い安全性を兼ねる全固体Naイオン電池の研究開発に寄与

・Na以外の蓄電池(例えば、F電池、Mg電池、Ca電池など)

発表文献

日本セラミックス協会秋季シンポジウム(2022)予稿集、2E17​

謝 辞:本研究は、NEDO「エネルギー・環境新技術先導研究プログラム(JPNP14004)」において実施されたものである。