2023年度

JFCC研究成果集

GX時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

2研究成果 / 次世代電池

R-16

2023

SDGs7

フッ化物電池合材負極In/LaF3のS/TEM解析

SDGs7

アピールポイント

二次電池材料開発への応用が期待できるメカニズム解析
【技術シーズ:走査/透過電子顕微鏡法(S/TEM)】

課題

・フッ化物イオン電池には現行Liイオン電池を上回るエネルギー密度が期待

・LaF3は有望な負極活物質だが酸化還元電位が低い(-2.4 V vs. Pb/PbF2
→ 電解質の耐還元性を確保することが困難

・In/LaF3合材負極を構成すると電位が貴にシフトするものの、起源が不明

解決手段

・S/TEM解析(大気非暴露・冷却条件)
→ In/LaF3合材負極における充放電(脱フッ化/フッ化)反応を解明​

成果・新規性

・LaF3の脱フッ化/フッ化がIn3Laの形成/分解と共に起こることを発見

・In3Laの形成/分解が反応電位のシフトに寄与することを発見

→ 可逆的な合金形成を充放電に活用する新たな電極設計指針を提案

・実験方法:集束イオンビーム(FIB)加工、S/TEM

解析に供したフッ化物イオン電池
充電(脱フッ化)前後の負極のS/TEM解析

期待される市場・応用

・二次電池の高エネルギー密度化に資する材料設計指針の提供

謝 辞:本研究は、NEDOのRISING2(JPNP16001)およびRISING3(JPNP21006)プロジェクトの一環として実施されたものである。