2023年度

JFCC研究成果集

GX時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

3研究成果 / パワーデバイス

R-21

2023

SDGs9

常圧プラズマを用いたアルミニウム表面の直接窒化技術

SDGs9

アピールポイント

大気圧下でアルミニウム基材表面を高速窒化しAlN層を形成
【技術シーズ:高周波アークプラズマ照射】

課題

・エレクトロニクス社会の進展 → パワーデバイス・LED向け高熱伝導部材の高まり

・結合層/接着層を用いずアルミニウム上に高熱伝導性AlNを直接形成する技術が求められる。

→ AlN層を高速で作製するためのプロセス技術の開発

解決手段

・高活性な大気圧アーク放電プラズマを用いたアルミニウムの直接窒化​

成果・優位性

常圧プラズマを用いたアルミニウム表面の高速窒化技術を開発​

・3分間のプラズマ照射により5 μmのAlN層の形成

・プラズマ照射後の基板表面に結晶性柱状AlNが生成

→ 高熱伝導・絶縁基板の製造プロセスとして期待

・実験方法:アルミニウム基板表面上に大気圧N2プラズマを3分間照射して試料を作製

実験装置概略図
基材:アルミニウム
サイズ:10×10×1 mm
原料ガス:純窒素(4N)
60秒照射後の試料断面の元素マッピング像
基板表面の原子濃度-時間依存性
(SEM-EDX)
大気圧プラズマ照射時間と膜厚依存性​
基材表面のXRDパターン

期待される市場・応用

・金属基板表面の窒化物セラミックス層の形成技術(熱伝導性・耐食性など)

・ヒートシンク材料、高放熱基板