2025年度

JFCC研究成果集

独創的研究で社会変革に対応 ~マテリアル新時代へ~

1研究成果 / 脱炭素

R-2

2025

SDGs7

圧子圧入試験により導入されるβ-Ga2O3単結晶の構造欠陥の解析

SDGs7

アピールポイント

低荷重域と高荷重域で発生する欠陥が異なることを解明
【技術シーズ:明・暗視野法/大角度収束電子線回折法】

背景・課題

・β-Ga2O3のデバイス応用には、機械加工時に導入される構造欠陥の解明が必要​

・X線トポグラフィやTEM明視野・暗視野法では転位の厳密な構造解析が困難

・単斜晶β-Ga2O3中の未知の欠陥構造を一意に決定できる解析手法を確立する

解決手段

・バーコビッチ圧子圧入試験によりβ-Ga2O3(-201)基板に構造欠陥を導入​

・明視野・暗視野法を用いた大傾斜観察により構造欠陥の形態を把握​

・転位などの変位ベクトルを大角度収束電子線回折(LACBED)法により決定​

成果・優位性

①低荷重域から導入される転位の主な変位ベクトルをb=<010>と特定

②比較的高荷重域で導入される塑性変形の主なすべり面をc面と特定

③応力下の単斜晶β-Ga2O3中に形成される主要な欠陥の構造を解明

β-Ga2O3のLACBEDパターン
(ghklbuvw=nの連立方程式を解く)
変位ベクトル buvw=[0-10]
荷重:50 mN
β-Ga2O3の明視野TEM像
結晶面のすべり//c面
(-201)面から50° 回転
荷重:450 mN
単斜晶β-Ga2O3の欠陥構造
・主な転位:b=<010>
・主な結晶面すべり:c面
荷重印加方向:⊥(-201)面

期待される市場・応用

・パワー半導体ウェハ、パワーデバイス

発表文献

Y. Yao et al., J. Appl. Phys., 134, 215106 (2023).​

謝 辞:本研究の一部は、防衛装備庁安全保障技術研究推進制度JPJ004596「反転MOSチャネル型酸化ガリウムトランジスタの研究開発」により実施されたものである。

担当者:菅原義弘、姚永昭(現三重大学)、石川由加里