6研究成果 / 先進微構造解析
R-32
2025

電子線ホログラフィーによる有機EL素子の劣化解析

アピールポイント
有機EL素子の局所的な劣化の様子を実空間で可視化
【技術シーズ:電子線ホログラフィー】
背景・課題
・発光素子である有機EL素子の長寿命化には劣化機構の解明が不可欠
・劣化に寄与する電荷挙動解析のためには電位分布計測が有効
・ナノメートルスケールの薄膜積層構造をもつ有機EL素子の実空間解析が課題
解決手段
・透過電子顕微鏡(TEM)法である電子線ホログラフィーによる電位分布の計測
・定電圧駆動による有機EL素子の劣化前後で観察を実施(14.0 V、室温)
・実空間における素子内部の電位分布変化から劣化挙動を解析
成果・新規性
①有機層間の界面に特異的な電位の「谷」が形成→電荷の集中を示唆
②有機層内における電位差の消失→材料自体の変質を示唆
→有機EL素子の局所的な劣化の様子を可視化することに成功

有機EL素子の劣化前後におけるTEM像(左上)、電位分布像(右上)と各プロファイル(下)
期待される市場・応用
・有機EL素子、有機半導体デバイス
発表文献
Y. Sasaki et al., Appl. Phys. Lett., 125, 203505 (2024).
謝 辞:本研究は、JSPS科研費(JP19K05289、JP19K22136、JP20H02627、JP24H00423、JP24K23042)の助成を受けて実施されたものである。
担当者:佐々木祐聖、山本和生、穴田智史
共同研究者:(岩手大学)吉本則之
