2026年度

JFCC研究成果集

サステナブルな未来を拓く革新材料開発と先端解析技術

5研究成果 / 次世代電池

R-20

2026

SDGs7

LiCoO2からの非平衡Li脱離過程の実空間解析

SDGs7

アピールポイント

Li脱離領域の異方的な形状及び成長を発見
【技術シーズ:走査透過電子顕微鏡法/in situ観察】

背景・課題

・LiCoO2はLiイオン電池の代表的な正極材料​

・Li脱離速度を上げると平衡からの逸脱が大きくなり、Li分布の不均一さが増大

・詳細の解明には走査透過電子顕微鏡法(STEM)によるin situ観察が有望だが、結晶構造に由来する異方性を捉えるには原子層に平行な方向からの観察が必要
→ 再現性良く観察方向を制御できるin situ STEM観察手法の確立が必要

解決手段

・集束イオンビーム加工により観察方向が制御されたLiCoO2試料を作製
→ 電子顕微鏡内でLi脱離反応を起こしてin situ STEM観察​

成果・新規性

①観察方向を制御したLi脱離反応のin situ STEM観察手法を構築

②Li脱離領域の異方的な形状及び成長を発見

(上)実験構成の模式図と
(下)環状暗視野STEM像
電子エネルギー損失分光法(EELS)により
可視化されたLi脱離領域の異方的な形状及び成長

期待される市場・応用

・Liイオン電池

謝 辞:本研究は、JSTさきがけ(JPMJPR23J9)、JSPS科研費(JP23K13567、JP23H00241、JP26K01225)、風戸研究奨励会、日本板硝子材料工学助成会、東海産業技術振興財団、防衛装備庁安全保障技術研究推進制度(JPJ004596)の支援を受けて実施されたものである。

担当者:仲山啓、山本和生、小林俊介