2026年度

JFCC研究成果集

サステナブルな未来を拓く革新材料開発と先端解析技術

5研究成果 / 次世代電池

R-25

2026

SDGs7

STEM-EELSを用いた電解MnOxの局所酸化状態分布解析

SDGs7

アピールポイント

マンガン酸化物の見えない不均一性を可視化
【技術シーズ:微構造解析/酸化状態分布解析】

背景・課題

・Zn-MnO2二次電池では、高速充電時のサイクル性能低下が実用上の課題​

・正極反応(理想的にはMn2++2e↹MnO2)および劣化機構が未解明

・電池性能低下に関与しうる電析物組成因子を抽出する必要性

解決手段

・性能低下に関与する電析条件(充電電流密度・プロトン濃度)を系統的に比較​

・各条件で合成された電析物の局所組成分布を解析​

・STEM-EELS(電子エネルギー損失分光)によるMn価数の空間分布を可視化​

成果・新規性

①スペクトルの成分分離により、電析物中のMn2+/Mn3+/Mn4+を定量的に識別

②電析物粒子内部の組成が不均一であることを可視化

③高速充電条件ほど低Mn価数相が増加=理論比容量低下を示唆

電析条件
WE:GC平板(0.5 cm2
CE:Zn板
RE:Ag/AgCl
電解液:1 M MnSO4+ZnSO4
pH:1, 2, 4.2
定電流:4, 40, 400 μA/cm2
電析量:1 mAh/cm2

各電析物のSTEM-EELSとスペクトル分離解析結果
各電析物の組成分布

期待される市場・応用

・二次電池

・酸化状態分布解析

謝 辞:本研究は、NEDO「電気自動車用革新型蓄電池開発(RISING3)」(JPNP21006)によって実施されたものである。

担当者:佐々木祐生、吉田要、桑原彰秀

共同研究者:(JFCC/東京大学)幾原雄一