6研究成果 / 先端微構造解析
R-29
2026

化学溶液法によるジルコニア薄膜の作製と微細構造解析

アピールポイント
耐水熱特性の優れた正方晶YSZ膜を作製
【技術シーズ:化学溶液法/ナノ構造解析】
背景・課題
・Y2O3安定化正方晶ZrO2(T-YSZ)多結晶体は、水熱中において正方晶(T相)から単斜晶(M相)に変化することで体積膨張が観測され機械的特性が低下するため、耐水熱特性に優れたT-YSZの開発が重要
解決手段
・化学溶液法を用いて組成均一なT-YSZ前駆体溶液を調製し、溶媒留去後、得られた前駆体について、示差熱‐熱重量測定により熱処理条件を検討
・T-YSZ前駆体溶液をAl2O3単結晶基板上に成膜、熱処理することにより作製したYSZ膜についてX線回折、電子顕微鏡による構造評価および耐水熱特性評価
成果・新規性
①化学溶液法を用いて1100 ℃で緻密なT-YSZ膜を作製
②T-YSZ配向膜は水熱浸漬試験の結果、M相に変化することなく耐水熱性が安定
→微細構造解析により、膜内部の組成均一性が耐水熱安定性の要因と考えられる


期待される市場・応用
・構造用セラミックス、生体用セラミックス、セラミックスコーティング
謝 辞:本研究は、東京大学「次世代ジルコニア創出社会連携講座」との共同研究により実施されたものである。
担当者:幾原裕美、桑原彰秀
共同研究者:(東京大学)馮斌、松井光二(東京大学/JFCC)幾原雄一、(東ソー)川村謙太、神宮寺海音、細井浩平、永山仁士
