第18回JFCC先端技術セミナー「独創的研究で社会変革に対応 ~マテリアル新時代へ~」にご参加いただきありがとうございました
JFCCにおける当該分野での最先端の研究開発の取り組みをご紹介させて頂きました。
【日時】 2025年10月16日(木) 13時30分~15時
【配信方法】Teamsで配信
【参加費】 無料(要事前登録)
【定員】 300名(先着順)
【プログラム】 各講演30分、質疑10分
講演1:光学薄膜のナノ組織制御と省エネ・創エネへの展開
講演者:材料技術研究所 主席研究員 奥原 芳樹
概 要:太陽光や赤外線などの「光」はエネルギーを伝える媒体の一つであり、それら光の制御には物質の屈折率nと消衰係数kが重要な役割を担います。従来の単一材料では達成できないnkスペクトルの実現を目指し、半導体マトリックス中に金属ナノ粒子を均一分散させる組織制御を可能とし、光との相互作用「プラズモン共鳴」によって新規な光物性の発現に成功しました。その特異なnkスペクトルを活用した省エネおよび創エネへの応用例だけでなく、そのナノ組織を活用する新たな将来展望をご紹介します。
講演2:STEM-EELSによるZn-MnO2電池解析 ~充電条件によるMn価数変化とエネルギー密度への影響~
講演者:ナノ構造研究所 上級研究員 佐々木 祐生
概 要:カーボンニュートラル社会の実現に向けて、蓄電池の高性能化はますます重要性を増しています。特に、電池のエネルギー密度向上には、充放電反応に関わる材料の電子状態の理解が不可欠です。本講演では、Zn-MnO2電池のマンガン系正極材料を対象に、原子分解能走査透過型電子顕微鏡(STEM)および電子エネルギー損失分光法(EELS)を用いて、充電時の電流密度の違いがマンガンの価数に与える影響を解析した事例をご紹介します。