2012年度

JFCC研究成果集

未来開拓研究による環境・エネルギーへの挑戦

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2012-2

シリカナノ多孔質体の断熱性能評価と低熱伝導率化


技術のポイント

透明断熱材料の熱伝導率関連因子の解明と熱伝導率低減方法の検討

基礎研究


背景
住宅やビル等における窓からの熱損失を低減させるために、高性能透明断熱材の開発が求められている。

目的
エアロゲル密度,測定真空度の制御,低放射膜の挿入を行うことで、熱伝導率に寄与する因子(固体、気体、輻射)を明らかにし、低熱伝導率化を目指す。

成果
(1) エアロゲルはナノサイズ細孔を有するため低減圧条件下でも高い断熱性能を示すことを確認した。
(2) 低密度化により熱伝導率が低下し、固体伝導を抑制できた。輻射伝導分離の重要性が分かった。
(3) 低放射膜(Au)を挿入することで輻射の寄与を抑制できた。


図1. エアロゲル外観と微細構造
図3. エアロゲル密度と熱伝導率
図2. 熱伝導率の真空度依存性
図4. 低放射膜が熱伝導率に与える影響



今後の展開
低密度エアロゲル+低放射膜サンプルの
熱伝導率検討、および伝熱機構の解明
→超低熱伝導率透明体の開発
高性能断熱窓の開発に寄与

謝辞 この成果は、経済産業省(METI)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「マルチセラミックス膜新断熱材の開発」の委託業務の結果得られたものである。



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