2013年度

JFCC研究成果集

未来開拓研究による環境・エネルギーへの挑戦

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2013-2

電流検出型ジルコニアNOxセンサの高性能電極材料の開発


技術のポイント

検知極材料構成元素のMnを、高価数金属のCeとその電荷補償のためのMgで複合置換

基礎研究


背景
排ガスのクリーン化のために簡便・定量・安定性に優れる脱硝触媒モニタリング用NOxセンサの実用化が望まれている。

目的
酸素雰囲気下で選択的なNOx検出が可能なセンサの開発。

成果
(1) 高価数金属導入によるセンサ応答特性向上を考えて、Bサイト金属であるMnをCe+Mgで複合置換した酸化物を合成した。
(2) LSMCM01を検知極に用いた素子は、500 ppm NO2に対する応答電流値が従来組成と比較して約2倍になった。
(3) 合成した酸化物に対するNO2吸着特性を評価したところ、LSMCM01は酸化物表面上への吸着性が向上した。応答性の向上には吸着性の変化も影響したことが考察された。


素子作製
YSZペレットの片面にペロブスカイト型酸化物、Ptをそれぞれ検知極、 対極として塗布。

図1. 作製素子のガス応答特性 図2. 応答の濃度依存性



今後の展開
・応答メカニズムの解明
・最適な素子構造、素子の応答安定性の検討
車載用高性能
NOxセンサの実現

謝辞 本研究は、トヨタ自動車(株)からの委託研究により実施したものである。



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