2014年度

JFCC研究成果集

技術革新を支える新材料開発と先端解析技術

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2014-2

位置分解EELSによる全固体Liイオン電池のLiCoO2正極の反応解析


技術のポイント

その場位置分解EELS計測により、全固体Liイオン電池のLiCoO2電極内部の電池反応の解析を行う

基礎研究


背景
全固体Liイオン電池ではイオンの界面抵抗が問題となるが、Liイオンの挿入脱離による電極内部の反応は不明な点が多く、ナノスケールでのその場反応解析が重要になっている。

目的
TEM内で全固体Liイオン電池を充放電させながら、LiCoO2正極内部の位置分解EELS計測を行い、充放電による電極内部の電池反応について明らかにする。

成果
(1) TEM内で電池を充放電させながら、LiCoO2電極内部のその場位置分解EELS計測に成功した
(2) LiCoO2内の位置分解EELS像から、充放電時のLiイオン挿入脱離反応に伴うCoの価数変化が確認された(L3/L2比により評価)
LiCoO2正極材料の電気化学反応の理解


・手法:位置分解TEM-EELS法
・評価:Co-L端のEELSスペクトル(L3/L2比からCoの平均価数変化を評価)

図1. 全固体型Li
イオン電池の模式図
図2. 正極のTEM像と充電前のCo-L端の位置分解TEM-EELS像
図3. 充放電前後のCoのL3/L2
充電前 充電後 放電後




期待される適応分野
? 高安全性Liイオン蓄電池の開発
? 高信頼性電池材料の開発
? 新規電極材料の開発

参考文献 K. Yamamoto et al., J. Power Sources (in press).
謝辞 本研究は、NEDOの「革新型蓄電池先端科学基礎研究事業」の一環として実施したものである。



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