2018年度

JFCC研究成果集

未来社会を創出する革新材料開発と先端解析技術

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R-8
2018

結晶中の熱平衡点欠陥濃度の第一原理計算




課題
電子伝導性やイオン伝導性、光応答などのデバイス特性や高温における耐熱材料中の物質移動に関与する結晶中の点欠陥、添加元素、電気伝導キャリアの濃度が周囲の温度や雰囲気によってどのように変化するかを理論的に評価することは、材料特性の制御指針を得るカギとなる

解決手段
・点欠陥の生成エネルギーを第一原理計算によって網羅的に計算
・生成エネルギーからある環境における各種欠陥濃度を計算するプログラムを開発

成果・新規性
様々な対象・環境条件に対するインタフェースと下記の特徴をもつ点欠陥濃度計算ツール
多数の点欠陥データの同時入力(研究者の経験知に頼らない解析)
平衡ガスの温度・ガス分圧に対する依存性評価が可能
複合欠陥(点欠陥の結合状態)を含む場合も計算可能
添加元素の濃度を一定とする条件での計算


点欠陥濃度の理論評価のための手順

Li添加p-type Mg2Siの解析例



期待される市場・応用
熱電材料、半導体材料における不純物による電子伝導性制御
高温耐熱材料における物質移動の解析
次世代固体酸化物燃料電池におけるイオン伝導キャリア(酸素、プロトン、etc)の挙動解析
セラミックス中のドーパント制御


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