2022年度

JFCC研究成果集

新時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

6試験評価技術 / 微構造解析

T-39

2022

SDGs

EBSD-EDS同時検出による結晶方位および相分離解析技術

SDGs

技術のポイント

従来のEBSD法では結晶相分離が困難な材料系に対して、EDS元素分析と組み合わせることで相分離解析が可能

保有設備

・電界放出型走査電子顕微鏡 JSM-7800F Prime(日本電子製)
・結晶方位解析装置 Digiview V EBSD System(TSLソリューションズ製)
・エネルギー分散型X線分光装置 JED-2300(日本電子製)

活用/成果例

Ni/NiCu合金/Cu/NiCu合金/Ni金属シートを樹脂で張り合わせた構造体のEDS元素マッピングおよび結晶相分離、結晶方位解析

1. EBSDのみでの解析結果

EBSD結晶相分離解析結果
NiとCuおよびNiCu合金は結晶構造(cubic)および空間群(Fm-3m)が同一のため、同様の菊池パターンが形成される。
また、格子定数によってバンド幅は異なるが、変異量が微小であるため区別が困難

EBSD解析では同一の結晶構造を有する組織の相分離は困難

2. EBSD-EDS同時検出による複合解析結果

EDS元素マッピング結果
EDS元素マッピング結果を反映したEBSD結晶相分離解析結果
結晶方位解析結果

EBSD-EDS複合解析を行うことで同一結晶構造組織の相分離に成功

適用分野

・結晶化合物全般を対象に

・微小領域での結晶系解析

・結晶相分布解析

・結晶方位分布解析

・結晶粒径分布解析

・結晶歪分布解析