2025年度

JFCC研究成果集

独創的研究で社会変革に対応 ~マテリアル新時代へ~

2研究成果 / 次世代電池

R-14

2025

SDGs7

同価数の陽イオン混合フッ化物のイオン伝導度向上機構の解析

SDGs7

アピールポイント

点欠陥の生成促進が伝導度向上の主要因であることを解明
【技術シーズ:点欠陥濃度解析/機械学習分子動力学計算】

背景・課題

・全固体フッ化物イオン電池は高エネルギー密度を有する次世代蓄電池候補​

・同価数の陽イオンを原子レベルで混合した(Ba,Ca)F2において、混合前と比較してイオン伝導度が飛躍的に上昇する現象が実験的に見い出されていたが、そのイオン伝導度向上の機構は解っていなかった。

・先端的な理論計算からイオン伝導度向上機構を解明する。

解決手段

・点欠陥計算より、伝導キャリアとなる点欠陥種の形成エネルギーを評価​

・機械学習分子動力学(MD)計算等により、活性化エネルギーを評価​

・これらの計算手法を複合的に用いることで、イオン伝導度向上の機構を調査​

成果・新規性

①ランダムに原子混合した構造モデルを作成し、点欠陥計算とMD計算を実施

②混合系Ba0.5Ca0.5F2において、イオン伝導に寄与する伝導キャリア(フッ化物イオン空孔・格子間フッ化物イオン)の欠陥形成エネルギーが低下しており、点欠陥の生成促進が伝導度向上の主要因であることを解明

Ba0.5Ca0.5F2原子構造モデル

期待される市場・応用

・全固体電池、燃料電池、ガスセンサー

発表文献

T. Ogawa et al., J. Mater. Chem. A 12 (2024) 31173-31184.​

謝 辞:本研究は、NEDO委託業務「電気自動車用革新型蓄電池開発(RISING3)」(JPNP21006)の一環として実施されたものである。

担当者:小川貴史、小林俊介、森分博紀、桑原彰秀

共同研究者:(東京大学/JFCC)幾原雄一、(京都大学)佐藤和之、(高エネルギー加速器研究機構)森一広

プレゼンテーション動画

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