2011年度

JFCC研究成果集

先端評価・開発 研究開発トップへ この分野の一覧へ 2011年度の一覧へ

2011-4

多孔質球状シリカ微粒子を用いた超撥水性コーティング剤の開発


技術のポイント

多孔質球状シリカ微粒子と撥水性高分子の複合材料からなる超撥水性膜を、塗布により形成する

基礎研究


背景
超撥水材料は、防汚、自己洗浄効果、着雪防止などへの応用が期待されているが、超撥水性能の継続性や修復性の観点から実用レベルの膜材料およびその形成技術はない。

目的
持久性のある超撥水表面を容易に形成し、かつ修復可能なプロセスを提供する。

成果
(1) 多孔質球状微粒子と撥水性有機化合物の複合化により、超撥水性膜を合成した。
(2) ガラスや金属表面に塗布することで膜を形成し、劣化後に再度塗布することで修復可能である。


モデル材:Zr固溶Y2O3表面を高温で窒化処理することで、表面近傍にNとZrのコドープ領域を形成。

表1. 濡れの原理 図1. 表微粒子と塗布膜のSEM写真

図2. 塗布膜の水滴接触角 (水滴量:2μl)接触角計DM-701(協和界面科学(株)製)



今後の展開
シリカ微粒子構造の最適化
疎水性有機化合物の選択
コーティング剤の成分最適化
信頼性の高い材料・プロセス

謝辞 本研究は、中部電力場Vからの委託研究として実施したものである。



研究成果トップに戻る この分野の一覧に戻る 2011年度の一覧に戻る